歯ぎしりされる方にマウスピースのすすめ/口腔機能低下症ってなに?

医療法

人幸美会 なかむら歯科クリニック 歯科衛生士 金谷省吾です。

歯ぎしりが引き起こす深刻な問題

歯ぎしりは、睡眠中に無意識に歯を強くこすり合わせる症状で、医学的には「ブラキシズム」と呼ばれています。多くの人が軽視しがちですが、放置すると様々な健康問題を引き起こす可能性があります。

歯ぎしりによって歯のエナメル質が削れ、知覚過敏や虫歯のリスクが高まります。さらに、強い力が継続的に加わることで歯が欠けたり、ひび割れたりすることもあります。また、顎関節症や慢性的な頭痛、肩こりなど、全身の不調にもつながることが医学的に証明されています。

マウスピースの効果とメリット

歯ぎしり対策として最も効果的なのがマウスピースの使用です。マウスピースは歯を保護するクッションの役割を果たし、歯ぎしりによる直接的なダメージを軽減します。

具体的な効果として、まず歯のすり減りを防止できます。マウスピースが歯の代わりに摩耗することで、大切な歯を守ることができます。次に、顎への負担が分散され、顎関節症の予防や症状の改善が期待できます。さらに、筋肉の緊張が和らぐことで、頭痛や肩こりの軽減にもつながります。

マウスピースの作り方

マウスピースは、歯科医師が口腔内を診察し、一人ひとりの歯型に合わせて作製します。フィット感が良く、効果も高いため、継続使用を考えている方には特におすすめです。費用は保険適用で5,000円程度からとなります。

マウスピース使用時の注意点

マウスピースを効果的に使用するためには、いくつかの注意点があります。まず、清潔に保つことが重要です。使用後は必ず水で洗い、専用の洗浄剤で定期的にクリーニングしましょう。

また、違和感や痛みを感じた場合は無理に使用せず、歯科医師に相談することが大切です。特にカスタムメイドの場合でも、使用していくうちに調整が必要になることがあります。

さらに、マウスピースは歯ぎしりの症状を軽減する対症療法であり、根本的な原因の解決にはなりません。ストレスや生活習慣の改善など、原因に対するアプローチも並行して行うことが理想的です。

歯ぎしりの原因と予防策

歯ぎしりの主な原因はストレスや不安といった心理的要因、かみ合わせの問題、睡眠障害などが挙げられます。予防策として、就寝前のリラックスタイムを設ける、カフェインやアルコールを控える、適度な運動を取り入れるなどの生活習慣の見直しが効果的です。

まとめ

歯ぎしりは放置すると歯や顎、全身に悪影響を及ぼす症状です。マウスピースは歯ぎしりによるダメージを効果的に軽減できる有用なツールであり、特に歯科医院で作製するマウスピースは高い効果が期待できます。

歯ぎしりの自覚がある方や、朝起きた時に顎の疲れや頭痛を感じる方は、一度歯科医院を受診し、マウスピースの使用を検討してみてはいかがでしょうか。早期の対策が、将来の歯の健康を守ることにつながります。

医療法人幸美会 なかむら歯科クリニック 歯科衛生士 金谷省吾

こんにちは。福山市 医療法人幸美会なかむら歯科クリニック トリートメントコーディネーター 土居です。

みなさんは口腔機能低下症をご存知ですか?

歳をとるとお口の状態に問題が生じやすくなります。

それにより、例えば食べたいものが食べられなくなり、食事の栄養バランスが偏り低栄養につながったりとお口の健康だけではなく身体全体の健康にまで影響を及ぼします。

豊かな食事と健やかで充実した生活を送るためにも口腔機能低下症を予防したり改善したりすることがとても大切です。

その為に、お家でもできる予防や改善方法をご紹介したいと思います!

①口腔衛生状態の改善

お口の中の衛生状態を改善することで、誤嚥性肺炎などの予防にも繋がります。

1日2回以上歯ブラシをし、しっかりうがいを行ない、フロスや舌ブラシのぜひ活用みてしてください。

ぶくぶくうがいをしっかり行い義歯などの汚れも落としましょう。

②口腔乾燥の改善

お口をよく動かすようにし水分補給やうがいを適切に行いましょう。

唾液腺マッサージ、薬局にも売っているお口の保湿剤などを行いお口の中に潤いを持たせることで口臭や、虫歯などの予防にも繋がります。

③咬合力の維持改善

噛み合わせを治したり、歯ごたえのあるもの(干し芋、スルメイカ、ドライフルーツ)などの歯ごたえのある物を食べて噛む筋力を衰えさせないようトレーニングをしてあげることで自分の食べたいものを食べ続けることが出来ます。

④舌や唇を動かす

家族や友達とおしゃべりする機会を増やしたり早口言葉や滑舌の練習をすることで筋力を維持することができ、食べ物をしっかり飲み込む事ができます。

また、唇や頬の力を吹き戻し笛などで鍛えることもおすすめです。

⑤舌の位置の改善

今舌の位置が上顎についていない方は、舌で左右の頬を押す舌の筋トレをしてみてください。

⑥咀嚼機能の維持改善

早食いを控え一口に20〜30回噛むようにしましょう。

⑦嚥下機能の維持改善

しっかりと深呼吸を行い呼吸の力を鍛えましょう。

これらのことはお家でも簡単にできると思います。

ご自身の気になるところだけでも改善できるようおうちで実践してみてくださいね。

福山市 医療法人幸美会なかむら歯科クリニック トリートメントコーディネーター 土居

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