口腔機能低下症って?/「口腔機能低下症」と診断された方へ

こんにちは 福山市 医療法人幸美会 なかむら歯科クリニック 受付 卜部です。

みなさんは口腔機能低下症という言葉をご存知ですか?

食べる=噛むと思われがちですが実はそれだけではありません。

この一連の動きには歯だけではなく、唇や舌、頬、喉の筋肉など様々なお口周りの組織が関わっています。

例えば、唇をしっかり閉じられないと食べ物が口の外にこぼれてしまいます。

また食べ物は舌で歯の上にのせて歯によって粉砕されます。

さらに食べ物が頬と歯茎の間に落ちないように頬が支えています。

つまり食べるという行為は歯だけでは成り立たないのです。

このように食べるために必要なお口周りの様々な筋肉の動きを口腔機能と呼び、食べる・飲み込む・話すなどの複合的な機能の低下の事を口腔機能低下症と言います。

衰えを予防するためにはまずはお口の機能の状態を知ることが重要です。

現在、歯科医院では保険診療の範囲で検査ができるようになっています。

それが口腔機能低下症の検査です。

検査は7項目あります。

①口腔衛生状態不良:お口の中が汚れている

②口腔乾燥:お口の中が乾いている

③咬合力低下:噛む力が弱くなっている

④舌口唇運動機能低下:舌や唇がスムーズに動かない

⑤低舌圧:舌の力が弱くなっている

⑥咀嚼機能低下:食べ物をよく噛めない

⑦嚥下機能低下:食べ物や飲み物をスムーズに飲み込めない

この7つの検査のうち3項目以上で基準を下回った場合に口腔機能低下症と診断されます。

口腔機能低下症と診断された場合はその後トレーニングや生活上での注意点について指導を受けていただき、改善しているかどうかを3か月後に検査をして確認していきます。

いつまでも元気に過ごすために健康な方も口腔機能低下症と診断された方も日常生活の中でお口を使うことがとても大切です。

福山市 医療法人幸美会 なかむら歯科クリニック 受付 卜部

「口腔機能低下症」と診断された方へ

こんにちは。福山市 医療法人幸美会 なかむら歯科クリニック 歯科衛生士の富田です。

今回は、「口腔機能低下症」と診断された方へのトレーニング方法や口腔清掃などについて紹介していきます。

歳をとると、お口の状態(歯の本数、環境、力、動き)に問題が生じやすくなります。

全身の健康の為にも、お口の機能を保ちましょう。

1 口腔衛生不良

・歯磨きは1日2回以上行いましょう

・舌の汚れを柔らかい歯ブラシや、舌ブラシなどで

丁寧に清掃しましょう

・義歯の汚れをしっかりとりましょう

2 口腔乾燥

・唾液腺マッサージを1日3回行いましょう

・お口の保湿剤を使用しましょう

3 咬合力低下

・干し芋、スルメイカ、ドライフルーツなど歯ごたえがあるものを食べましょう

・噛み合わせの力が発揮できるように、噛む筋力を鍛えましょう

4 舌口唇運動機能低下

・早口言葉や滑舌の練習で、舌や唇を素早くしっかり大きく動かしましょう

・唇や頬の力を鍛える器具や笛などを使用しましょう

5 低舌圧

・舌を口の中ではじいて、ポンッと音を鳴らしましょう

・舌の筋力を鍛える顔の運動をしましょう

6 咀嚼機能低下

・義歯、う蝕、歯周病などの歯科治療を受け、咀嚼機能を改善しましょう

・咀嚼の訓練や、1口に20〜30回噛むなどの食べ方指導を受けましょう

7 嚥下機能低下

・飲み込みの検査を受けましょう

・飲み込みの力を鍛えましょう

・呼吸の力を鍛えましょう

「口腔機能低下症」と診断された方は、是非お家でトレーニングを行なってみて下さい。

わからない事があれば、お気軽にお声掛けください。

福山市 医療法人幸美会 なかむら歯科クリニック 歯科衛生士 富田